江戸町外れ・烏森神社に蠢く「人化け烏と月夜の怪鳥」
先代神主の急死から始まる黒き神使の縄張り争いと、封印された葛籠から現れる金色の眼の化け物

『グォォォ……! コノ神社ノカラスドモヲ、一羽残ラズ食ライツクシテヤルゾォォ……!』
江戸の町外れ、鬱蒼とした杉木立に囲まれた「烏森神社」。
古くから数十羽のカラスを神の御使いとして祀るこの社で、頑丈だった先代の神主がある晩、突然の死を遂げた。
みんなも古い神社に伝わる「神使の祟り」や、人の姿に化けて人間を惑わす「動物憑き」の怪談、一度は耳にしたことがあるんじゃないかな?
急遽跡を継いだ若き神主・朔太郎の前に現れたのは、白い妖気を噴き上げて人間の娘へと姿を変えた二羽の黒ガラス。
村人たちからの迫害と石礫、そして神話の霊鳥「八咫烏」の正統をめぐって決裂した二体の怪異は、境内を二分する血みどろの縄張り争いへと突き進んでいく。
そして月明かりが蒼白く照らす深夜の境内、社務所の奥座敷で赤い封印札を剥がされた古い葛籠から、爛々と輝く金色の眼と二メートルの巨翼を持つ「異形の怪鳥」が舞い降りる──。
江戸の古社を震撼させる戦慄の鳥類怪異、その恐るべき真相に迫ってみよう!