横浜馬車道・オフィスの隙間に潜む「まばたきしない女」と第二の顎の怪異
湿度九十九パーセントの密室に転がる巨大塩ビ管と、夜の万国橋で男の右腕をねじり切る「共食い」の惨劇

「…………ここ。……おちつく」
歴史ある赤レンガ建築と近代的なオフィスビルが交差する街、神奈川県横浜市中区・馬車道。
ある中堅商社に中途採用で現れた絶世の美女には、社内の誰もが恐れをなす奇妙な習性があった。
みんなも身近な職場に紛れ込んだ「人間ではない何か」にまつわる都市伝説、一度は耳にしたことがあるんじゃないかな?
わずか二十センチの家具の隙間に全身をねじ込み、一度もまばたきをせず、半開きの口を絶えずパクパクと開閉させ続ける女。
彼女の喉の奥底から音もなくせり出す「白く輝く二つ目の顎」を目撃してしまった男は、やがて湿度九十九パーセントの白い霧が立ち込める異常なマンションの一室へと招き入れられる。
そして夜の万国橋、運河の暗がりから現れた斑点模様の大男と対峙したとき、月光の下で肉をねじり切るおぞましい「共食い」の惨劇が幕を開ける──。
夜の横浜みなとみらいを震撼させる戦慄の海洋怪異、その恐るべき真相に迫ってみよう!